前回の記事で「背筋」の「広背筋」について掲載させていただきました。
「広背筋」の特徴や鍛えるメリットについて理解できたかと思います。
今回は、「広背筋」と同じくらい重要な筋肉「僧帽筋」について簡潔にお話ししていきたいと思います。
「僧帽筋」とは?
「僧帽筋」とは、人間の「背中」の一番表層にある筋肉の事を指します。よく肩が凝ったときに、揉んでいる部分のところが僧帽筋です。
首と肩の間を触りながら正面で片手や両手で重りを持つことで、動いていることを感じることができます。
筋繊維は「首」からのものは下にはしり、「腕」の方に向かって横にはしります。「背中」からのものは上にはしり、同じように腕の方に向かっています。筋繊維が異なった方向に走行しているため、多くの動作が可能となっています。
上方の筋繊維は「肩甲骨」を持ち上げて、中間付近に位置する筋繊維は「内側」に引っ張り、下方の筋繊維は下に「下げ」、上方と下方の筋繊維が両方「収縮」するときは「回転」させます。
ちなみに…
英語で「trapezius」と読む僧帽筋ですが、英語での名前の由来はその名の通り「台形」を意味する言葉に由来しています。「首」「左右の肩」「第十二胸椎」が作る「四角形」から命名されたものです。
一方の日本語の僧帽筋ですが、「ターヘルアナトミア」という書物において、「僧侶の被り物」として書いてあることに由来していると言われています。カトリック教の僧侶の頭巾に似た形をしていることからそう呼ばれるようになったそうです。
僧帽筋の「メリット」
僧帽筋を鍛えると次のようなメリットがあります。
姿勢の改善
僧帽筋は、背中の「中心」で体を支える筋肉で、首や肩甲骨にもつながっているので、姿勢にも大きく関係しています。
もし僧帽筋の筋力が弱いと、背中をまっすぐ「維持」することが難しくなり、姿勢が崩れてしまいます。
ですので、僧帽筋を鍛えることで背中全体の筋力が向上し、肩甲骨の位置が正しく保たれます。これにより、「猫背」や「巻き肩」の改善につながり、全体的な「姿勢」が良くなります。
肩こりの軽減
「肩こり」と僧帽筋は密接な関係にあります。それは「首」と「肩」の動きに大きく関与しているからです。
そもそも肩こりが発生する原因は、「運動不足」や「ストレス」、「なで肩」などと言われていますが、肩周りの筋肉も実は関係しています。肩周りの筋が緊張して収縮した状態が続いてしまうと、血流が悪くなり、筋肉の中に「乳酸」などの疲労物質がたまって起きることなどが原因だと言われています。
それにより、頭を支える働きを持つ僧帽筋の筋力が弱いと、頭の重みが負荷となって「肩こり」が起きやすくなります。
ですので、僧帽筋を鍛えることで、首や肩周りの血流が良くなり、頭を支えることもできるようになり、肩こりの改善や予防にもつながります。
僧帽筋を鍛えるときの「注意点」
僧帽筋を鍛えるときはいくつかの「注意点」に意識してトレーニングに励みましょう。
鍛えたい部位を意識する
僧帽筋には「上部」「中部」「下部」といった部位に分かれていて、それぞれに効くトレーニングがあります。ですので、「鍛えたい」部位を意識しながらトレーニングに励みましょう。
ちなみに、こういったことはどの筋肉にも言えることです。
適度な休息
筋肉は、トレーニングをすることで一度損傷し、「休息」を入れることで「修復」及び「筋肥大」に至ります。この休息を怠っていると、損傷した筋肉が修復できなくなったり、疲労で「体調不良」を引き起こしていしまう場合があります。そのため、同じ部位のトレーニングを続けることは控えたほうが良いです。
ちなみに、筋肉は基本的にトレーニングから「2~3日」で修復すると言われています。
適度な負荷
最初は「自重トレーニング」でも負荷を与えることができますが、筋肉が成長してくるにつれ負荷がかからなくなるので、少し「重量」を与えながら、負荷のある筋トレをしましょう。
いきなり「息が切れる」ほどの負荷や「無呼吸」トレーニングは「血液の急上昇」などの悪影響を招くのでやらないようにしましょう。
ストレッチ
これはトレーニングにおいて基本的なことですが、トレーニング前後に必ず「ストレッチ」を欠かさず行いましょう。
ストレッチは、体の「柔軟性」を高めるだけでなく、「ケガの予防」にも最適です。また、筋肉や体を「温める」ためにウォーミングアップとしても効果的です。「大きな筋肉」に対しては特に重要なのでしっかり取り入れていきましょう。
まとめ
今回は「僧帽筋」についてお話させていただきました。
「構造」や「鍛えるメリット」、「注意点」について理解できたかと思います。
私も背中のトレーニングはしていますが、「僧帽筋」のトレーニングはあまり力を入れていなかったので、これからトレーニングメニューの見直しをしていこうと思いました。
皆さんもこの記事を参考にしてトレーニングの実施・見直しをしていただけると幸いです。
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